「ようやく子どもの世界にも革命が起こせた」児童福祉法改正の立役者となった奥山眞紀子さんは語る 亭主関白の父にカミングアウト。返ってきた言葉は…。レズビアンのふたりが結婚するまで ブラックホール、超高速回転で星をのむことが判明 -- 離婚家庭の子どもが選んだ結婚と非婚。彼女たちが“新しい家族”をつくるまで -- 離婚家庭で育った子どもは、婚姻関係のもろさを知っている。 -- そんな離婚家庭の子どもたちは、いったいどのような結婚観を持っているのだろうか。どのように自分の新しい家族を作っていくのだろうか。 -- Aさん(28歳):東京都生まれ。2歳のときに両親が離婚し、東京にある母親の実家に移り住む。6歳のときに母が再婚、16歳のときに妹が産まれ る。25歳で結婚。 -- 離婚家庭で育った子どもの結婚観とは ――Aさんは既婚者、Hさんは婚約中、Mさんは未婚のシングルマザーと、一人ひとり立場が異なります。初めに、同じ離婚家庭に育ったお三方は、それぞれ 結婚についてどう考えてきたのかを教えていただけますか? A:私が結婚願望を抱き始めたのは、高校時代。両親の再婚後、妹が産まれてからです。妹という存在がいることで、常に自分は家族内で異物なんだという意 識を持って生活するようになったんです。妹や継父のことは好きだった。でも、自分だけの家族、居場所がほしくて、早く結婚したいと考えるようになりまし た。 -- H:私が初めて結婚にあこがれたのは、小学校のときですね。当時、周囲から浮いていたんですよ。父子家庭なんて周りにいなかったし、母がいなくなったら 子どもって何もできないんですよね。家事をする人がいなくなったら、ごはんはもちろん出てこないし、何を着ていいかわからない、「時間割」通りに学校の -- H:いえ、高校時代に医師を目指し始めてからは、結婚なんてダサいと思うようになりました。「医師になったら女は結婚できない」という刷り込みがあった うえ、「結婚は一人で生きていけない女の逃げなんだ」と。 それからも周囲と自分を比べては、結婚したい、家族がほしいと考えた時期があったり、家族を大事にして働きたいという人を本気でバカにした時期があった りと揺らいでいました。 M:私は、結婚にあこがれたことはありませんでしたね。私の結婚観ってどこから来たんだろうと考えると、中学時代に読んだ吉田兼好の『徒然草』なんです よ(笑)。 -- 「第百九十段 妻といふものこそ」で、結婚なんてバカバカしい、通い婚のほうが精神衛生上いいし、いつまでも新鮮な気分でいられるというようなことを書いている。初め て読んだとき、「これだな」って。 -- M:両親ともに反面教師だったからでしょうね。父は実家の土地を売り払ってギャンブルを繰り返す人で、両親はまさにそれが理由で離婚。一方の母も、育て てもらったことには恩を感じているものの、口やかましくて話が長い。しかも、自分の思い通りにならないと怒る人だった。結婚する理由がないのに、見合い が嫌だとかそういう理由で結婚していた。失敗するなら、結婚などしなくていいんじゃないかと思ったのでした。 -- M:Hさんは今、婚約中。結婚したいと思うようになったのは、いつなのでしょう? H:今の彼と出会ったこと、母との関係が改善されたことで、結婚したいなと思えるようになった気がします。彼はすごく穏やかで一緒にいて落ち着く人。今 までの恋人に話せなかった過去の話もできたし、初めて母親が認めてくれそうと思えた人でもありました。 -- H:かつての祖父母や父との関係、父と結婚した理由や家を出て行ったときの母の気持ちなど、今まで知らなかったことを聞くうちに、この人にもいろいろ辛 いことがあったし、両親が離婚するのに自分は無関係で、私が悪くて捨てられたというのも勘違いだったんだなとわかって。 母も一人の人間で、選択次第ではもっと幸せになれたかもしれないんだと思ったら、なぜか「女性は結婚してからも働き続けるという選択肢がある」と納得で きたんですよね。 -- 結婚と戸籍。夫婦同姓と夫婦別姓。 ――Aさんはご結婚されていますよね。夫婦は同姓ですか? -- H:女性に対する価値観があまりに古いですよね。働いたことのない祖母が、祖父の経済力に依存して生活しているのも恐ろしくて。だから、「結婚して、同 じ姓になってほしい」と当然のように言われると、男性の家でこき使われる女中になれと言われているような嫌悪感を覚えるんです。 A:Mさんは未婚のままシングルマザーになったんですよね。結婚という選択をしなかったのはなぜなんですか? M:そもそもは東京に出て進学した大学卒業後、しばらくして、当時付き合っていた男性の子どもを妊娠したんですね。結婚しようかとも思ったのですが、自 分の親に会わせて相手がドン引きするのが嫌で非婚という道を選びました。 婚姻関係を結んで、相手に実家のことを知られるのが嫌だった。子どもの父親、その家族と私たちとの関係は今も円満ですが、彼らは私の実家の家族を知りま せんし、会ったこともありません。 -- 結婚、そして新しい家族を作ることとは -- H:プロポーズのときに「苗字はどっちがいい? 僕はどっちでもいいよ」と言ってくれたので、結婚をOKしたんです。でも、ふたを開けてみたら彼の母親がすごく古い考えで。彼が長男なのもあって過干渉 なんですよね。 「あの子は家事をちゃんとやっていない」とか「義実家にお礼や挨拶ができない」なんて言われたり、「やっぱり○○家の嫁として認めない!」って婚姻届を 反故にされたり、いろいろなことがありました。 -- M:うちの子どもの父親の家族も、家族みんなを大事にする人たちで、婚姻関係になく年に2度しか顔を合わせない私に対しても優しく接してくれるんです。 そういう人たちが身近にいると、精神的な安心材料になりますよね。 -- 結婚とは、自分の所属先を自分で選択することだ。 -- 篠山輝信さんと雨宮萌果アナ、結婚へ。「あさイチ」で共演 篠山輝信さんと雨宮萌果アナ、結婚へ。「あさイチ」で共演