LGBT当事者orアライによるレポート。今回はセクシュアリティについて考えるです。

今まで「性」について幼いころからあまり意識したり考えたりせずに生活してきました。
私は、小さいころから体にいくつものコンプレックスを抱えて悩んでいても誰にも打ち明けられずにいました。実際に友達にからかわれて泣いたり暗くなったりしたこともありました。その時に言われた言葉の中に「お前は女なのになんで胸が小さいんだ」とか自分のもともとの身体を否定されて馬鹿にされてむなしくなりました。

大学に入学して初めて声をかけられ仲良くなった友達に、間もなくして「あなたのコンプレックスって何?」と聞かれたのです。私は衝撃を受けました。
そして、今まで誰にも打ち明けてこなかった悩みを初めて人に打ち明けることができたのです。その友達は「性」についても深く考えていて興味を持ったのがきっかけで自分も考えてみようと思えました。

もしかしたら、自分が「女なのに…」と言われ続けてきたことは、そもそも女はこうあるべきだとか男はこうあるべきだとかいった固定観念があるからなのではないかと考えるようになりました。
だから男女だけの枠にはまり物事を考えて、人に悪口を言ったりしてしまうのではないかと思いました。
今まで、自分のことをからかってきたり悪口を言う人は冷たい人で意地悪だからそういう発言をすると思っていました。だから、言ってきた人とは関わらないようにしてその人だけを自分から遠ざけていました。

しかし、単純にそうではなくどこにいても「女らしさ」「男らしさ」を意識した服装・発言・振る舞いなどが常に求められているせいなのだとわかりました。それ以来は自分を嫌うこともやめました。

私は学校にいて閉じ込められた空間の中で経験しましたが、日本全体でも同じように「男」「女」の区別をはっきりさせられて、そうらしく生きることが当たり前な風潮があると思います。
そして、そのように生きていない人は差別される。私は早くこの状況を変えるべきだと思います。「性」についての問題をそれだけとして考えてはいけないと思います。さまざまな社会の問題と密接にかかわっているからです。日本では「性」について語りあうことがタブーとされているように感じます。
だから、多様な恋愛の形やセクシュアリティも受け入れられない世の中になっているような気がします。
受け入れられるようになるにはさまざまな解決方法があるとは思いますが、もっと日本が多様性を受け入れてどんな人でも自分らしく生きられるような国になってほしいと心から思います。