記事詳細

【一服啓上 島田雅彦】指向が違うだけで…セクシャリティの基本的なところ変わらない (1/2ページ)

★ゲスト 女装家 ミッツ・マングローブ(上)

 作家で大学教授の島田雅彦さん。好奇心のアンテナは常に広角に張り巡らされている。そんな島田レーダーが強く反応した人物を招いての“一服対談”。今日から3日間は、独特の世界観で活躍の場を広げるミッツ・マングローブさんに登場いただく。さて話はどこへ向かうのだろうか。

 島田 先日たまたま立ち寄ったバーに女装をしたバーテンがいて、聞くと本業は舞台監督だと言うんです。そのギャップにちょっと驚きました。

 ミッツ そういう人が客ウケがいいんですよ。女装家やオカマには昼間の別の顔がある、というのがファンタジーなんです。だから私もよく「普段は何をしてるんですか?」と聞かれるんだけど、私の場合は裏も表もないのでがっかりされちゃいます(笑)

 島田 性的指向を普段は表に出さないというのはクリスチャン的な考え方で、もともと日本にそういう伝統はなかったんですよね。同性愛など、武士やお坊さんなどの間で非常にカジュアルに行われていた。それはいろんな文献からもわかります。隠すようになったのは、同性愛はタブーとするカトリックの宣教師が日本に入ってくるようになってからだと思います。

 ミッツ 私は思春期の頃、男子が女子のパンツが見えたとか胸が大きくなったなんて話してるのを聞くとすごくうらやましかった。ああ誰かと「昨夜の歌番組で光GENJIの乳首が見えた」というような話をしたいなあって(笑)

関連ニュース