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イベント情報(石川・富山)

「芸術性 生活に取り入れた」 学芸員、ラリックの魅力語る

(上)ルネ・ラリックのガラス工芸の特徴や魅力について語る池田まゆみ・北沢美術館主席学芸員=金沢市出羽町の県立美術館で(下)展示されているルネ・ラリックの香水瓶《アンフィトリテ(海の女神)》=1920年、色ガラス、縦9.8センチ、横6.5センチ、奥行き4センチ

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 金沢市出羽町の県立美術館で開催中の「ユニマットコレクション フランス近代絵画と珠玉のラリック展」(北陸中日新聞、石川テレビ放送など主催)を記念する講演会が十一日、同美術館ホールであった。アール・デコを代表するガラス工芸作家ルネ・ラリック(一八六〇〜一九四五年)に詳しい北沢美術館(長野県諏訪市)の池田まゆみ主席学芸員が作品が生まれた時代背景や魅力を解説した。 

 展覧会では、十九〜二十世紀のフランス絵画に加え、一九一〇年代以降のラリックのガラス作品二十五点を展示。池田さんは、宝飾作家時代からラリックが「ジュエリーの価値を宝石の価値から表現の芸術性へと転換していた」と指摘。工業化、都市化が進む社会で近代化の象徴となっていた透明ガラスを素材に、機械や宝飾で培った技術を生かして量産したラリック作品の特徴を紹介し、「芸術性を生活に取り入れることを目指していた」と話した。

 同展は二十五日までの会期中無休。十二日午後二時から記念コンサートもある。オーケストラ・アンサンブル金沢の元首席チェロ奏者ルドビート・カンタさんと金沢を拠点にするピアニスト鶴見彩さんが「移りゆく時代、挑戦する作曲家」と題して演奏。無料だが展覧会の半券が必要。 (松岡等)

 

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