セラビストが明かす、もっとも多い性生活の悩みとは?

素晴らしい性生活は、寝室に入る前から始まっています。

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South_agencyGetty Images

 性生活に問題を抱えているとき、周りの人がやけに順調そうに見えて、「こんな悩みを抱えているのは、世界中で自分だけなんじゃないか?」と感じてしまいがちです。しかし、実は多くの人たちが同じ悩みを抱えているのです。

 ソーシャルニュースサイト「Raddit」の掲示板の中で、セックスや恋愛の問題についてよく相談を受けるセックスセラピストへ向け、「もっと多くの人に知ってほしいことは何ですか? どんな内容の相談が多いですか?」というスレッドがあり、そこでセラピストたちが回答した内容の一部を、ここで抜粋してご紹介しましょう。

 その前に、このスレッドで何度も登場し、一番心に留めておきたい大切なことは、「セックスは肉体的なものであると同時に、精神面が大きく関係している」ということです。そのときの気分やストレス、そして食生活までもが、あなたがベッドで楽しめるかどうかに影響を与えているのです。

 例えばED(勃起不全)に関して、実はこれ、若い男性に多い問題なのですが、コメントを書き込んだ人によると、「ほぼ必ずと言っていいほど、精神的なことが要因になっている」そうです。

 「神経質になったり興奮しすぎてしまうと、体は闘争・逃走反応に集中してしまうため、生殖器は二の次になってしまうのです。これと合わせて、初めてのときにうまくできるか不安になったり、経験のなさに自信をなくしてしまうことが原因で、さらに状況を悪化させてしまうことになります。対策としては、なるべくパートナーに対して気持ちをリラックスさせ、お互い居心地が良くなるまでじっくり時間をかけましょう。事を急ぐと、気持ちが高ぶりすぎてしまいます」と、あるセラピストがコメントしています。

 別の人も、同じような主張をしています。「良好な性生活は、まず寝室の外でいい関係を築くことから始まる」といい、コミュニケーションの重要性を強調しています。

 「前にセラピストのところでインターンシップをしたのですが、もともと『愛を伝える5つの方法』という本に書かれていたアイデアで、“5つの愛の言葉”という話をよくしていました。オンラインで無料で受けられるテストがあるので、患者さんに自分に合った“愛の言葉”が何なのか調べることを推奨していました。そして、多くの患者さんが、自分の愛の言葉を知ることで関係がとてもよくなったそうです。私自身もそうでした。お互いにとって何が重要で意味のあることなのか?を大切な人と話す、いいきっかけになりますし、より満足度の高い性生活へとつながります」とのコメントがあがっていました。

 また、あるセラピストは、トラウマを理解することがとても重要だったと話します。性的な虐待やトラウマは、男女問わずに多くの面から影響を与え、カップルの性生活に影を落とすこともあります。

 「トラウマ反応に対処するときに覚えておかなければいけないのは、あなたの脳や体は自分を守るためにすべきことをしているのだということです。両者のトラウマがどのように体や心に影響を与えるかを説明すると、2人の関係が成長するのを感じられます。ひとつアドバイスできるとすれば(トラウマに詳しいセラピストを見つける以外で)、自分自身をいたわってあげることです。ゆっくり時間をかけ、今この瞬間に集中するようにしましょう。何が引き金になり、トラウマの原因となっているのかを知ることが重要です」とのこと。

 性欲の度合いが違うというのも、多くのカップルが抱える問題です。

 あるコメントによると、ほとんどのカップルがこれを経験しているそうです。「性欲があまりないと感じる人は、一度始まればセックスの最中は楽しめているかどうか考えてみてください。もし答えが『イエス!』であれば、パートナーがしたいそぶりを見せたときに、それを思い出しましょう。多くの場合、セックスを始めるのが億劫なだけであって、セックスをしたくないわけではないのです」と、あるセラピストは言います。

 これに対し、「お互いさまだと思う」と別の人が返信しています。

 「性欲が強い人のほうからいつも、セックスへと誘えばいい…という問題でもありません。性欲があまりないパートナーがいつも受け身でいると、自分に魅力がないように感じますし、セックスがただ相手を楽しませるための義務のようになってしまいます。これではセクシーな気分とは言えませんし、自分の性欲にも悪影響が出ます」とのこっと。

 このコメントに対し、さらに横からコメントも入っています。「イチャイチャするのはセックスを始めるためのいい方法ですが、それを過小評価している人が多いと思います」と…。

 もし、自身の性生活に悩みを抱えてしまった場合、「素晴らしい性生活は、寝室の外から始まっている」ということを思い出し、普段のコミュニケーションの図り方から見直してみてはいかがでしょうか。

From MEN'S HEALTH US
Translation / Yuka Ogasawara
※この翻訳は抄訳です。

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