メモ

単純に「オタク」とするのはちょっと違う「Geek(ギーク)」と「Nerd(ナード)」

by heidisnews

「オタク」という語で表現される人のことを、英語のスラングでは「Geek(ギーク)」、あるいは「Nerd(ナード)」と呼ぶことがあります。実際にはオタクとギーク、ナードとの間にはちょっとニュアンスの違いがあり、またギークとナードの指しているものも別物ですが、どうにもわかりにくいもの。

このギークとナードの違いをインフォグラフィックで表現したものがこちらです。

Geeks vs. Nerds
http://www.mastersinit.org/geeks-vs-nerds/



そもそも「Geek」は英語の方言で、遡ると中期低地ドイツ語のgeck(fool、freak)やドイツ語の複数の方言、アフリカーンス語のgek(crazy)などにたどり着きます。18世紀のオーストリア・ハンガリー帝国でサーカスで生きたニワトリや蛇を頭から食いちぎる芸を見せていたパフォーマーのことを、このgeckを使って「Gecken」と呼んでいたのですが、19世紀に表現が北米に渡って「Geek」となりました。1952年にはロバート・ハインラインが短編小説「The Year of the Jackpot」の中で科学や数学、技術好きに対して使ったのが、「Geek」の現代的用法の初出です。今はそれほどでもありませんが、かつてはかなり侮蔑的ニュアンスが強く含まれる語でした。

by Golden Panda

一方、「Nerd」の歴史はそれほど深くなく、Dr.Seussが1950年に書いた「If I Ran the Zoo」という本の中に出てくるのが初出です。このときは、作中の登場人物が架空の動物園に集めるものとして「Nerkle、Nerd、そしてSeersucker」として登場したため、それが何なのか具体的には表現されておらず、1951年のスラング辞典には「drip(雫)やsquare(正方形)の同意語」として掲載されました。しかし、1960年代から1970年代にかけて同じ発音の「Nurd(ばか)」の別スペルのように用いられるようになりました。これには異説もあり、1940年代に使われていた「nert」(愚かな人のこと)から来ているとも言われています。いずれにせよ、1970年代の「Happy Days」というシチュエーションコメディによって「Nerd」という語で定着しました。

Nerdと並んで書かれていたシアサッカー

by Tomiffy Design

MastersInIt.orgによると、ギークとナードの特色は以下のような感じです。


ギークはアーリーアダプターで、特定のニッチな部分については専門家というぐらいの興味・ライフスタイルを持っています。知識は生き字引と言われるぐらいに凄いものの、もったいぶるために喋りはじめると冗長。皮肉の書かれたTシャツを着ています。関心があるのはゲームや映画、収集、ガジェットやテクノロジー、コンピューター、コードを書くこと、ハッキング、テクノ音楽、シルクスクリーンなど。手にしているのは面白げなガジェットと、Mac。

就く仕事はウェブデザインや開発、グラフィックデザイナー、ゲームデザイナーや開発者、アントレプレナー、CDショップの店員、バーテンダーなど。


ナードは学問に対して興味を持ったり魅力を感じたりしています。性格は内向的で、社会には合わない部分があります。ゲームや映画、科学、コンピューターに対して広い知識とあまり実用的ではないスキルを持っていたりします。興味があるのはバトルスター・ギャラクティカライブアクションRPG(実際に身体を動かして行うRPG)、セカンドライフ、物理学、チェス、ファンタジーやSF。そしてMacではなくPCを持っています。

ナードのお仕事はロケット技術者、コンピュータープログラマー、エンジニア、ビデオショップ店員など。

ギークはギークではない人と恋に落ちて結婚しますが、ナードはナード同士でくっつきます。

by Spiritjuggler

ギークと呼ばれて気持ちがいいと思っている人は41%なのに対して、ナードと呼ばれて気持ちが良いと思っている人は24%。また、ナードよりはギークという言葉の方が好きだという人が87%なので、比較するとナードの方は悪いイメージが強いようです。ちなみに、アメリカ人全体で自分がギークだと思っているのはわずかに17%。ブロガーだと37%、技術エンジニアだと50%、ゲームデザイナーだと65%もの人がギークだと自認しています。


上記の分類のように「Macならギーク、PCならナード」と本当にスパッと分かれているのであればわかりやすいのですが、実際はそうもいかず、理解を難しくしています。このあたりは日本での「オタク」と「マニア」の使い分けのようなものがあるかも。とりあえずギークとナードは日本語では「オタク」として考えておくのが無難そうですが、そもそも「オタク」とはなんぞやという話に…………。

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in メモ, Posted by logc_nt

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