【早くもバレンタイン商戦】大阪の百貨店 コロナ禍でも売り上げ回復に“工夫を凝らした”新戦略
読売テレビ
バレンタインデーまで間もなく1か月。大阪の百貨店は、今年は新型コロナ感染拡大前の売り上げに戻そうと、新たな戦略を打ち出している。加藤沙織記者が報告する。 阪急阪神百貨店の阪急うめだ本店は、YouTubeなどを活用した生配信に、初めて挑戦した。生配信スタジオでは「チョコレートだけにちょこっとお届けするチョコっとテレビ!」などの呼びかけなどを録画、生配信している。 この日は、広報担当の社員とバイヤーの半田進悟さんが「チョコレート」の豆知識や今回、販売するチョコレートについての裏話などを添えて、バレンタイン商品をPRした。 「IT業界から菓子職人に転身して、さらにベルギーで修業して、海外の人に北海道の素材をもっと広げて行くというところを目標に商品を作られている」などと、チョコレート商品を深く解説する。 日本最大規模のバレンタインイベントを展開する阪急うめだ本店では、新型コロナの感染拡大前、ピーク時には1時間で4000人以上の客であふれていたという。 昨年に続き、売り場を各階に分散させることで密を避けるが、今年、特に力を入れているのがオンライン販売だ。 同店のチョコレートバイヤー、稲垣めぐみさんは「(コロナ)前の年に比べると、オンラインストアの売り上げが400%ほど伸びていて、今回のバレンタインチョコレート博覧会のオンラインストアでは、商品数も多く、ブランド数も約40ブランドは増やしながら、オンラインストアを展開しています」と強調する。 一方、あべのハルカス近鉄本店は11日、一足早く、バレンタイン商品の内覧会を開いた。 今年のイチ押しは、タレントの楠田枝里子さんが選んだチョコレートの商品だ。チョコレート研究家としても活躍する楠田さんが世界中から珍しいチョコレートを集めたという。 また、ここ数年のトレンドはお酒入りのチョコレートという。梅酒を使ったチョコレートは、柔らかくて、後からほんのりと梅酒の香りが口の中に広がる。 人気の銘柄とコラボレーションし、チョコレート好きだけでなく、お酒好きにも販路を広げる狙いだ。 あべのハルカス近鉄本店洋菓子バイヤーの大下健太郎さんは「7.4億円の売り上げを目標とさせてもらっています。前々年に対してほぼ同等の数字になっているんですけど、まずは前々年(2020年)の数字を確実に目指して行く、というところで設定させてもらいました」と語った。 コロナ禍で迎える2度目のバレンタイン商戦。工夫を凝らした商品や販売方法が展開されている。