民法改正、成人式は18歳に? 「受験と重なる」「お酒飲めない」

宮野拓也
[PR]

民法改正により今年4月から 成人年齢 が18歳に引き下げられる。来年以降、 成人式 の対象も18歳まで引き下げるのか、20歳のままなのか。判断は自治体に委ねられている。

法務省 など関係省庁でつくる「成人式の時期や在り方等に関する分科会」の昨年1月のまとめでは、560自治体が成人年齢の引き下げ後も成人式の対象は20歳と回答した。回答があった1081市町村のうち、18歳や19歳と回答した自治体はなく、検討中・検討していないは495自治体だった。

自治体からは「 大学受験 と重なり、出席者が減少する」「実行委員会の活動時期が受験の準備期間と重なり、新成人の参加が難しくなる」といった理由が挙げられたという。

成人式の対象年齢の引き下げをすでに決めた自治体もある。 三重県 伊賀市 は来年は20歳と19歳の成人式を1月と3月に、18歳の成人式を5月にそれぞれ開き、再来年以降は18歳の成人式を5月に開催する。市の担当者は「18歳で成人となるので式も合わせるべきだという考え」とする。5月を開催時期に選んだ理由は「受験は終わり、高校卒業後の生活も落ち着いている人が多い」と説明する。

当事者はどう考えているのか。 日本財団 が17~19歳の800人を対象に実施した「18歳意識調査」(2018年12月)では、成人式の希望年齢を尋ねたところ、74%が20歳と回答し、18歳は23・9%にとどまった。20歳とした理由で最多は「18歳だと受験に重なる」、次いで「18歳だと成人式に合わせて お酒 を飲んだりたばこを吸ったりできない」だった。一方、18歳とした理由では「引き下げられた成人年齢である18歳がふさわしい」が最多だった。 (宮野拓也)